2025年度のRevolution Awardsは、この一年の時計界を象徴する偉業を称えるものである。その対象は、精度を極めたクロノメトリーの
Presenting The Annual Revo Awards: 2025 Edition
Revolution Awards 2025
この一年の時計界の偉業を称える
2025年度のRevolution Awardsは、この一年の時計界を象徴する偉業を称えるものである。その対象は、精度を極めたクロノメトリーの進歩や革新的なメカニズム、さらには卓越したデザイン、リーダーシップ、そして芸術的技巧の極致にまで至る。
by Revolution . Jan 27,2026
Revolution Awardsは、この一年の景色を塗り替えた時計製造における功績を称えるものである。新たな技術的解決策を追求した時計、その方向性を示した人々、および未知の領域への挑戦を決断したブランドの歩みを振り返る。
このアワードは、単に一年を総括するものではない。一過性の熱狂が去った後もなお、重要な意味を持ち続ける決断が下された、その瞬間を記録し、称賛することを目的としている。
2025 Revolution Award Winners
- クロノメトリー賞 — グランドセイコー〈スプリングドライブ U.F.A.〉
- ウォッチ・オブ・ザ・イヤー — フェルディナント ベルトゥー〈ネソンス ドゥンヌ モントル 3〉
- 技術功労賞 — ブランパン〈グランド ダブル ソヌリ〉
- ベスト・コンセプト・ウォッチ賞 — ブレゲ〈エクスペリメンタル 1〉
- ベスト・デザイン・ウォッチ賞 — ジャガー・ルクルト〈レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド〉
- ベスト・ストライキング・ウォッチ賞 — ショパール〈L.U.C グランド ストライク〉
- ベスト・クロック賞 — 〈ミステリー ボックス:フォーゲット・タイム〉
- ベスト・ワールドタイマー賞 — ボヴェ〈レシタル 30〉
- ベスト・メティエ・ダール賞 — ルイ・ヴィトン ポケットウォッチ〈エスカル·アン·アマゾニ〉
- ベスト・ジュエリーウォッチ賞 ― カルティエ〈パンテール ドゥ カルティエ〉
- ベスト・クロノグラフ賞 — オーデマ ピゲ〈ロイヤル オーク RD#5〉
- ベスト・トゥールビヨン賞 — ウルバン・ヤーゲンセン〈UJ-1〉
- ベスト・カレンダー・ウォッチ賞 — オーデマ ピゲ〈ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー〉
- ベスト・スポーツ・ウォッチ賞 — インヂュニア・オートマティック 40
- ベスト・ニュー・コレクション賞 — CHANEL〈J12 BLEU〉
- ベスト・メンズ・ウォッチ賞 — ダニエル·ロート〈エクストラ プラット ローズゴールド〉
- ベスト・レディース・ウォッチ賞 — オメガ〈シーマスター アクアテラ 30MM〉
- ベスト・アストロノミカル・ウォッチ賞 — ヴァシュロン・コンスタンタン〈レ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション – ラ・プルミエール – 〉
- ライジングスター賞 — ファム・アル・ハット
- 特別功労賞 — ニコラス・フォルクス
- リーダー・オブ・ザ・イヤー — ヴァシュロン・コンスタンタンCEO ローラン・ペルヴェス
- レボリューショナリー・オブ・ザ・イヤー — ブレゲCEO グレゴリー・キスリング
- ベスト・コラボレーション賞 — タグ・ホイヤー〈タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ × フラグメント リミテッドエディション〉
- ウォッチ・レボリューション・オブ・ザ・イヤー — ロレックス〈ランドドゥエラー〉
- ブランド・オブ・ザ・イヤー — ブレゲ & ヴァシュロン・コンスタンタン
- ベスト・リバイバル・ウォッチ賞 — ユニバーサル・ジュネーブ〈トリビュート・トゥ・コンパックス〉
- アイコニック・ウォッチ賞 — ピアジェ〈アンディ・ウォーホル ウォッチ〉 「コラージュ」リミテッドエディション
- オロロジカル・ヒーローズ賞 — ミシェル・ナバス & エンリコ・バルバシーニ
- マテリアル・イノベーション賞 — タグ・ホイヤー〈カーボンコンポジット製ヒゲゼンマイ〉
- ハイジュエリー・ウォッチ賞 — ティファニー〈バード オン ア フライング トゥールビヨン アジュール ブロッサム〉
- ベスト・ハンドメイド・ウォッチ賞 — グルーベル フォルセイ〈Hand Made 2〉
振り返れば、2025年は、既存の枠組みをあえて打ち破ろうとする試みが、これほどまでに相次いだ年は他にない。コストや時間、不確実性を十分に承知した上で、メゾンがかつて封印していた課題に再び向き合う姿を我々は目にしてきた。
すでに極めたと思われていた複雑機構が分解され、再構築された。それは代替が必要だったからではなく、ゼロから始めなければこれ以上の向上は望めないという次元にまで至る結果となったからである。同時に、長年研究部門のなかで静かに温められてきたアイデアが、ついに製品化へと漕ぎ着けた。

▲Best Technical Achievement(ベスト・テクニカル・アチーブメント賞)ブランパン 〈 グランド ダブル ソヌリ〉
こうした傾向は、技術的な選択のあり方に最も顕著に現れていた。動力の蓄積と伝達の方法に関する長年の前提が、再び議論の遡上に載せられた。ムーブメント内における複雑機構の構造、配置、および保持の在り方についての決定も同様である。場合によっては、数十年にわたり機能してきた概念を放棄することも厭わなかったのだ。
そこから生まれた解決策は、慎重すぎることも、単に挑発を目的としたものでもなかった。根本に立ち返ることは、進歩と同時に目に見える失敗のリスクも伴うという、矜持を懸けた、果敢なる決断であり、そのリスクを真摯に受け入れた結果である。

▲Best Concept Watch(ベスト・コンセプト・ウォッチ賞 ) ブレゲ〈エクスぺリメンタル 1〉
もう一つの明確な変化の兆しは、レディースウォッチの分野で見いだされた。覇を競う珠玉の新作群が、ケースサイズを縮小し、女性らしい装飾を施して既存のムーブメントを適合させるという、従来の手法から脱却したのである。
代わりにブランドが選んだのは、性能、仕上げ、あるいは精度に求められる、峻厳なる基準を一切妥協することなく、小さなサイズに収まるように設計された全く新しいムーブメントを一から構築することだった。

▲Best Women’s Watch(ベスト・レディス・ウォッチ賞) オメガ 〈シーマスター アクアテラ 30MM>30mmムーンシャイン™ ゴールド製
同時に、伝統的な手仕事が再び脚光を浴びた。装飾技術はもはや、最後に上塗りを施すような、後付けの工程ではない。エングレービング、エナメル、ギヨシェ、および石留めが、そのタイムピースの設計思想の根幹をなし、その在り方を決定づけていた。
多くの場合、メティエ・ダールがタイムピースを象徴する要素となり、時計としての機能と芸術的な美意識が、もはや分かちがたく共鳴し合っていることを物語っている。

▲High Jewellery Award(ハイジュエリー賞)ティファニー 〈 バード オン ア フライング トゥールビヨン アジュール ブロッサム 〉
長年の経験が知的な挑戦へと転換されたとき、どれほど素晴らしい価値が生まれるかを我々は知ることになった。名だたるメゾンが単なる人気に頼らず、自らの得意とする技術を改めて突き詰めて、最高の結果を導き出した。
同時に、結果が出るまで何年もかかるような息の長い開発に、揺るぎない覚悟を持って取り組むメゾンの姿もそこにはあった。
各賞は、Revolutionの編集者とライターによって選出された。すぐに決まったものもあれば、議論を重ね、最終的に投票に至るまで時間を要したものもある。そのプロセスそのものが、この一年を反映しているのだ。
称賛すべき候補が非常に多く、審査は困難を極めたが、それゆえに鋭い選考となった。あらゆる時計の品質が底上げされた現代において、もはや選考は単なるスペックの比較ではない。それは作り手の哲学を見極める、審美眼を懸けた真剣勝負なのである。
今年のアワードには、ニコラス・フォルクスに贈られる Lifetime Achievement Award(特別功労賞)が含まれている。数十年にわたり、ニコラスは時計製造の在り方をいかに語り、いかに読み解くか――その指針を提示し、我々の理解を深める一翼を担ってきた。
決定版となる歴史書や長編ジャーナリズム、および業界に対する個人的かつ博識な見解を通じて、彼は常に必要とされる場所に明快な指針を示してきた。過去五年間にわたるジュネーブ時計グランプリ(GPHG)の審査委員長としての役割は、時計製造における卓越性がどのように評価され、議論されるかをさらに方向づけたのである。

▲Lifetime Achievement Award(特別功労賞) ニコラス・フォルクス
彼のキャリアは現在進行形ではあるが、2025年は、その貢献を正式に認めるにふさわしい節目であると感じられた。この賞は終止符ではなく、業界への永続的な献身と、業界自らが課す基準に対する敬意の表明である。
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