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Revolution Awards 2025 : 特別功労賞 — ニコラス・フォルクス

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高級時計、サルトリアル、シガーの世界的権威であり、比類なき文才と誠実な人柄で知られるニコラス・フォルクス。時計界の生態系を支え、表現者として頂点を極めた彼

Editorial

Revolution Awards 2025:Lifetime Achievement — Nicholas Foulkes

Revolution Awards 2025:特別功労賞

ニコラス・フォルクス

by Wei Koh . Jan 27, 2026

 「その件に関しては、彼の右に出る者はいない(=彼こそがルールブックだ)」という言い回しは、しばしば比喩として使われる。しかし、ニコラス・フォルクスの場合は、それが文字通りの意味を成すのだ。

 彼はパテック フィリップの公式本である、500ページを超える大著『Patek Philippe: The Authorized Biography』を執筆し、その後ロレックスについても二冊 の著作を世に送り出した。 一つは〈サブマリーナー〉について記した『Oyster Perpetual Submariner: The Watch That Unlocked the Deep』、もう一つは〈デイトジャスト〉に焦点を当てた『Oyster Perpetual Datejust: The Watch That Defined Modern Elegance』 を世に送り出したのである。今後もさらなる著作が予定されている。

 彼はまた、『ヴァニティ・フェア』誌の時計専門増刊『On Time』を類まれな才能と品格をもって率い、ラグジュアリーや高級時計に関する無数の出版物に寄稿してきた実績を持つ。

 さらには『ヴァニティ・フェア』の「国際ベストドレッサー・リスト」に何度も選出されているが、彼はまさにサルトリアルにおける芸術の“黒帯十段”ともいうべき達人なのだ。

▲ニコラス・フォルクス (Photo: Candice Lake for Asprey)

 実際、サヴィル・ロウのテーラリング、靴作り、シャツの仕立て、あるいはオート・オルロジュリー(高級時計製作)やキューバ産タバコといった分野において、彼以上のエキスパートは世界中に存在しないのだ。

 彼はハバノス・フェスティバルの「マン・オブ・ザ・イヤー」に選出され、キューバでは“メディオ・ティエンポ葉の守護聖人、エル・フォルクス”として列聖が真剣に検討されているという噂があるほど、深く崇敬されているのである。

 しかし、彼がその地位を築いたのは単なる専門知識によるものだけではない。比類なき、そして極めて表現豊かな英語を操る能力によって、これらの主題に命を吹き込むことができる点こそが、彼を唯一無二の存在たらしめているのだ。

 ニコラス・フォルクスはまた、GPHG(ジュネーブ・ウォッチ・メイキング・グランプリ)の審査委員長を5年間にわたって務め、人々を導く優れたリーダーであることも証明した。

 彼は、活発な議論が例外ではなく規則である英国議会さながらの、極めて新鮮な透明性と演説の“才気(エラン)”をもたらしたのである。審査委員長として、彼は時計産業の生態系全体をいかに大切に思っているかを示し、その利益を守るためにたゆまぬ努力を続けてきた。

▲ニコラス・フォルクス

 そして最後になるが、友人としての資質において、ニコラス・フォルクスは最も模範的であったといえるだろう。専門的な輝かしい実績を超えて、彼は友人関係に捧げる忠誠心、温かさ、誠実さによって広く称賛されているのだ。

 私自身の経験から言えば、私の仕事や私生活が浮き沈みを繰り返し、精神的にも身体的にも限界に至るようなときであっても、彼は常に傍らに立ってくれたのだ。最も困難な局面においても、彼は頻繁に連絡をくれ、あるいは心からの配慮に裏打ちされた、“彼特有のドライなユーモア”で私を元気づけようとしてくれたのである。

 初対面の人々にとって、彼の存在感は威風堂々としており、時には圧倒されるような印象を与えるかもしれない。そのため、こうした一面を予想する者は少ないだろう。

 しかし、彼は紛れもなく、私が知る中で最も優しく、最も非凡な人物の一人である。彼は英語という言語を操る伝説的な才能で知られているが、“友情という媒体”を通じたそのコミュニケーション能力こそが、彼を偉大な人物 、すなわち私が知る限り最も優れた男の一人 として確固たるものとしているのだ。  

 こうした理由、および上述したすべての功績を称え、ニコラス・フォルクスにRevolution 2025年度の特別功労賞を授与する。

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