90年以上変わらなかったワールドタイムの常識をボヴェが覆した。24本の回転ローラーという独創的な機構——。世界時間表示に新たな可能性を切り開いたこの1本が、2025年のベスト・ワールドタイム賞に輝いた。
Revolution Awards 2025: Best Worldtimer — Bovet Récital 30
Revolution Awards 2025:ベスト・ワールドタイム賞「新回転」
ボヴェ〈リサイタル 30〉
90年以上変わらなかったワールドタイムの常識をボヴェが覆した。24本の回転ローラーという独創的な機構——。世界時間表示に新たな可能性を切り開いたこの1本が、2025年のベスト・ワールドタイム賞に輝いた。
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by Felix Scholz. Jan 27, 2026 |
ワールドタイム機構は、その長い歴史のなかで基本構成をほとんど変えることなく受け継がれてきた。そして、その歴史を語るうえで欠かせないのが、時計師ルイ・コティエの存在である。
ジュネーブの時計師ルイ・コティエは1931年にワールドタイム機構の特許を取得。その後、24時間リングと世界主要都市名を表示する方式は、この複雑機構の標準的なデザインとして定着した。世界がますますグローバル化するなかで、その実用性は高まり続けてきた一方、機構そのものは長年ほとんど変わることがなかった。だからこそ、ボヴェが実現した革新には大きな意味がある。

▲ ボヴェ〈リサイタル30〉 (©Revolution)
ボヴェ〈リサイタル 30〉の核となるのは、〈リサイタル 28 プロウエス 1〉で初めて採用されたワールドタイム機構である。このシステムは、従来の都市ディスクを使わず、4都市名を記した24本のローラーで世界各都市を表示するという、まったく新しい発想を採用している。
リュウズを押すと機構が作動し、24本すべてのローラーが同時に4分の1回転。都市名が一斉に切り替わることで、UTC(協定世界時)、AST(アメリカ夏時間)、EAS(欧州・アメリカ夏時間)、EWT(欧州冬時間)の4つの時間体系に対応する。これにより、世界各地で季節によって変化するサマータイムや標準時を正確に反映し、常に実際の時差に合った表示を可能にしている。

▲ ボヴェ〈リサイタル 30〉の中核を成すのは、〈リサイタル 28 プロウエス 1〉で初採用された、従来の都市ディスクを使わない革新的なワールドタイム機構である。(©Revolution)
〈リサイタル 30〉は、この革新的な機構を、日常でも身に着けやすいサイズへとまとめ上げたモデルである。ケースサイズは直径42mm、厚さ12.9mm。レッドゴールドとチタンの2種類が用意され、24本のローラーによる独創的なワールドタイム表示をダイヤル中央で存分に楽しめるデザインとなっている。
さらに、通常の24タイムゾーンに加え、GMT+5時30分を採用するインドのための“25番目のタイムゾーン”にも対応。30分単位の時差を持つ地域にも正確に対応できる点は、このモデルならではの大きな特徴である。

▲ 黄色い矢印で示された黒字の「ニューデリー」は、GMT+5時30分のタイムゾーンを表している。(©Revolution)
ワールドタイムは決して万人向けの複雑機構ではない。しかし、世界中の時刻をひと目で把握できる実用性だけでなく、その精巧なメカニズムに魅了される愛好家も少なくない。そしてボヴェは、この複雑な課題に見事な発想で挑み、独創性とエレガンスを兼ね備えた新たな解答を示したのである。
Brands:Bovet
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