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誕生から半世紀——ショパール〈ハッピーダイヤモンド〉、その原点へ

Editorial

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Happily Ever After with Chopard Happy Diamonds Heritage

誕生から半世紀——ショパール〈ハッピーダイヤモンド〉、その原点へ

〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉

1976年の誕生から50周年を迎えたショパール〈ハッピーダイヤモンド〉。その原点となったクッション型ケースとブラックオニキスダイアルを現代に蘇らせた〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉が登場した。34mmモデルには手巻き自社製キャリバーChopard 10.01-Cを搭載し、21個のダイヤモンドが手首の動きに合わせて自由に舞い踊る。24mmのクオーツモデルも同時にラインナップされる。

by Joyceline Tully. Sep 15, 2026

〈ハッピーダイヤモンド〉の誕生

「ダイヤモンドは女性の親友」とはよく言われるが、そのダイヤモンドを“幸せ”にするのがショパールだ。メゾンを象徴する言葉にもあるように、「ダイヤモンドは自由であるほど幸せ」なのだから。

 ショパールの〈ハッピーダイヤモンド〉が誕生したのは1976年。手首の動きに呼応し、文字盤の周囲をダイヤモンドが自由に漂い、回転し、踊るという独創的なデザインは、瞬く間にメゾンを代表するアイコンとなった。

 その着想源となったのは、デザイナーのロナルド・クロウスキーがドイツ南西部のシュヴァルツヴァルト(黒い森)を散策していたときに目にした、滝に差し込む陽光だったという。光を受けてきらめきながら舞う水滴――その一瞬の美しさを時計の中に再現したい。そんな思いから、〈ハッピーダイヤモンド〉というアイデアは生まれた。

▲ 21個のブリリアントカット・ダイヤモンドが、〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉のダイアルの周囲を自由に舞う。(©Revolution)

 クロウスキーが考案したのは、従来の爪留めでダイヤモンドを固定するのではなく、ブリリアントカット・ダイヤモンドをひとつずつゴールド製ベゼルに収める方法だった。ベゼルの底面にはカーブを描く面取りが施され、ダイヤモンドが自由に回転できるよう工夫されている。

 こうして合計1.7カラット、30個のダイヤモンドは、2枚のサファイアクリスタルの間を思いのままに舞うことになった。

▲ 1970年代のショパール〈ハッピーダイヤモンド〉の広告。

 クロウスキーが選んだのは、当時の時代感覚を色濃く映したクッション型ケースだった。丸みを帯びたホワイトゴールド製ケースに、時を表示するセンターダイアルを配し、その周囲をポリッシュ仕上げのブラックオニキスが縁取っている。

 ムーブメントには、毎時2万1600振動(3Hz)の手巻きETA 2442を搭載。パワーリザーブは約41時間を確保していた。

 そして同年、〈ハッピーダイヤモンド〉は、その斬新で創造性に富んだデザインが評価され、当時、宝飾時計界の“オスカー”といわれていた「バーデン=バーデン ゴールデンローズ賞(Golden Rose of Baden-Baden)」を受賞した。

▲ 1970年代のショパール〈ハッピーダイヤモンド〉コレクション。

 あまり知られていないが、クロウスキーがデザインした〈ハッピーダイヤモンド〉は、当初から量産を前提としていたわけではない。もともとはコンペティションのために製作された、わずか1本のユニークピースだった。

 ところが、その受賞作が1977年のバーゼルフェアでショパールのブースに展示されると、大きな注目を集め、注文が殺到。発売初年度だけで、ショパールは1万本を超える〈ハッピーダイヤモンド〉を販売したという。

広がる〈ハッピーダイヤモンド〉の世界

 その後、ショパールの〈ハッピーダイヤモンド〉は、喜びの世界をさらに広げていった。1985年には、若き日のキャロライン・ショイフレが描いたスケッチから〈ハッピークラウン〉が誕生。父カール・ショイフレの手によって実際のジュエリーとして形になった。

 キャロラインは振り返る。

「それは、ショパールがジュエリーの世界へ本格的に歩み出すきっかけとなりました。そこにはエモーションと自由が込められていて、その精神は今も私たちにインスピレーションを与え続けています」

▲ 左:1980年代にキャロライン・ショイフレが描いた〈ハッピークラウン〉のスケッチ右:1980年代のショパール〈ハッピーダイヤモンド クラウン〉の広告。

▲ ショパールのオーナーファミリー、ショイフレ家の人々。左から、キャロライン、カール、カリン、カール – フリードリッヒ・ショイフレ。

 実際、ショパールは〈ハッピーダイヤモンド〉で生まれた発想をもとに、その後いくつものコレクションを展開していった。

 1993年、キャロラインは新たな着想を得て、女性向けのステンレススティール製スポーツウォッチに、遊び心あふれるダイヤモンドを組み合わせた。それが〈ハッピースポーツ〉である。

 従来は文字盤の周囲を動いていたダイヤモンドを、初めて文字盤全面で自由に舞わせるという大胆な進化を遂げた。以来、〈ハッピースポーツ〉はさまざまなバリエーションを生み出し、ショパールを代表するロングセラーへと成長した。

 今年登場した〈ハッピースポーツ ザ・ファースト 〉は、オリジナルモデルを再解釈した新作。26mmと33mmという使いやすい2サイズで展開され、26mmモデルには5個、33mmモデルには7個のダイヤモンドがあしらわれている。

▲ 左:ショパール〈ハッピースポーツ〉(1993年)、ショパール〈ハッピースポーツ ザ・ファースト〉(2026年)

 〈ハッピースポーツ〉の成功を受け、ショパールはこのコンセプトをさらに広げていった。2002年には、ダイアルの上を舞うダイヤモンドの代わりに、ジェムセッティングを施したゴールド製の魚が自由に動く〈ハッピーフィッシュ〉を発表。

 翌2003年には、同心円状のモチーフが中央のダイヤモンドを包み込む〈ハッピースピリット〉が登場した。

 さらに2014年には、〈ハッピースポーツ トゥールビヨン ジョワイアリー〉がGPHGの最終候補に選出されている。ショパールの自社一貫製造による高度な時計製造技術と、卓越したジェムセッティングの技を融合し、そこに7個のダイヤモンドを組み合わせた、ウォッチメイキングとハイジュエリーを融合した一本だった。

▲ 左:ショパール〈ハッピーフィッシュ〉(2002年)、中:〈ハッピースピリット〉(2003年)、右:〈ハッピースポーツ トゥールビヨン ジョワイアリー〉(2014年)

  2016年の誕生40周年には、ショパールは原点であるクッション型ケースへと立ち返り、マザー・オブ・パールのダイアルにダイヤモンドを贅沢にあしらった華やかな「ハッピーダイヤモンド」レディスウォッチを発表した。

 そして50周年を迎えた今年は、初代〈ハッピーダイヤモンド〉の姿を、さらに忠実に蘇らせている。

▲ ショパール〈ハッピーダイヤモンド〉40周年記念モデル(2016年)

 原点に戻った今年の新作

 〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉と名付けられた今年の新作は、1976年に誕生した初代メンズモデルのコンパクトで端正なプロポーションを、同じクッション型ケースで忠実に再現している。

 今回は18Kエシカルイエローゴールド製ケースを採用し、ダイアル全面には艶やかに磨き上げたブラックオニキスをセット。合計1.05カラット、21個のブリリアントカット・ダイヤモンドが、手首の動きに合わせてダイアルの周囲を自由に舞う。

▲ ショパールの2026年新作〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉は、初代モデルと同じ34mmサイズを再現している(©Revolution)

▲ブラックオニキス製ダイアルの上を、ゴールドベゼルに収められたブリリアントカット・ダイヤモンドが自在に動く(©Revolution)

 初代モデルがETA製ムーブメントを搭載していたのに対し、新作ではショパール自社製の手巻きキャリバーChopard 10.01-Cへとアップグレードされた。このムーブメントは2024年の〈ルール・ドゥ・ディアマン〉で初採用されたもので、直径15.7mm、厚さ2.9mmと、ショパールが手がける最小・最薄クラスのムーブメントのひとつである。

 その恩恵もあり、ケースは直径34mm、厚さ8.53mmというコンパクトなサイズを実現。ケースバックには、表側のセンターダイアルと呼応するように円形の開口部が設けられ、そこから洋銀製ブリッジに施された美しいコート・ド・ジュネーブを覗くことができる。

▲ ケースバックから覗く、ショパール自社製の手巻きキャリバーChopard 10.01-C(©Revolution)

 そして今回、34mmモデルと同時に、24mmサイズの〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉も登場する。こちらは9個のダイヤモンドを配し、クオーツムーブメントを搭載している。

 半世紀を経てもなお、自由に舞うダイヤモンドの輝きは色褪せない。〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉は、その原点の魅力を現代に鮮やかに蘇らせた一本だ。

▲ ショパール〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉34mmモデルと24mmモデル(©Revolution)

 Tech Specs

ショパール〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉34mm ムーブメント:ショパール キャリバー Chopard 10.01-C  、手巻き。パワーリザーブ約45時間 機能:時・分表示 ケース:18Kエシカルイエローゴールド、直径34mm、厚さ8.53mm。30m防水 ダイアル:ブラックオニキス。21個のホワイトダイヤモンド ストラップ:ブラックアリゲーターストラップ 18Kエシカルイエローゴールド製ピンバックル¥6,864,000(10/5に価格改定を予定、改定後の税込価格は¥7,128,000)

ショパール〈ハッピーダイヤモンド ヘリテージ〉24mm ムーブメント:クオーツ 機能:時・分表示 ケース:18Kエシカルイエローゴールド、直径24mm、厚さ6.72mm。30m防水 ダイアル:ブラックオニキス。9個のホワイトダイヤモンド ストラップ:ブラックアリゲーターストラップ。18Kエシカルイエローゴールド製ピンバックル ¥3,399,000 (10/5に価格改定を予定、改定後の税込価格は¥3,531,000)

Brands:Chopard

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