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ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉コレクションを詳しく見る

Editorial

伝説的なクロノグラフが、現代の技術とデザインをまとって帰ってきた。新生ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉は、クラシックなプロポーションを受け継ぎながら、ブランド初の3/4ローター式クロノグラフ・ムーブメントを搭載。歴史ある名作を、いまの時代にふさわしい一本へと進化させている。

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A Closer Look: Universal Genève Compax Collection

ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉コレクションを詳しく見る

伝説的なクロノグラフが、現代の技術とデザインをまとって帰ってきた。新生ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉は、クラシックなプロポーションを受け継ぎながら、ブランド初の3/4ローター式クロノグラフ・ムーブメントを搭載。歴史ある名作を、いまの時代にふさわしい一本へと進化させている。

by Sheng Lee. Jul 21, 2026

ユニバーサル・ジュネーブの復活

 ユニバーサル・ジュネーブは時計愛好家の世界へ本格的な復帰を果たした。〈コンパックス〉や〈ポールルーター〉をはじめ、数々の名作を生み出してきた同社は、幾度かの経営主体の変更を経て、過去20年近くにわたり事実上の休眠状態にあった。しかし2023年、ブライトリングがブランドを買収したことですべてが変わった。

 ブライトリング、ユニバーサル・ジュネーブ、ギャレからなるグループ「ハウス・オブ・ブランズ」として再編され、ユニバーサル・ジュネーブは時計愛好家の世界へ本格的な復帰を果たした。

 復活への歩みは、2024年の〈ポールルーター〉、2025年の〈コンパックス〉という、ヴィンテージ・ムーブメントを搭載した忠実な復刻モデルから始まった。そして今年、完全新作のコレクションによって、いよいよ本格的な再始動を迎えた。

 ウォッチズ&ワンダーズでは、ファンキーかつシックな〈カブリオレ〉や〈ディスコ・ヴォランテ〉から、愛好家に根強い人気を誇る〈コンパックス〉まで、幅広いラインナップを発表している。

 これらの新作には、すべて新開発の自社製ムーブメントが搭載され、その多くがブランドの歴史的な時計製造を象徴するマイクロローターを採用している。なかでも注目したいのが、今回取り上げる〈コンパックス〉だ。ユニバーサル・ジュネーブ史上初めて、マイクロローター式ムーブメントを搭載したクロノグラフだからである。

ちょうどいいサイズ

 新しい〈コンパックス〉は、ブルーやホワイトを使ったクラシックで落ち着いたモデルと、現代的な色や質感を取り入れたモデルの2つのラインで展開される。デザインの印象は異なるが、どちらも同じケースを採用。その控えめでバランスの取れたサイズが、大きな魅力となっている。

18Kローズゴールドケースを採用したユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉(©Revolution)

 〈コンパックス〉のケース径は39.5mm。大型化が進む現代のクロノグラフにあって、40mmを下回る数少ないモデルのひとつである。伝統を重んじるパテック フィリップでさえ、手巻きクロノグラフのRef.5172に直径41mmのケースを採用している。

 新しい〈コンパックス〉は、直径36mmだったヴィンテージモデルや、意外にもエナメルダイヤルを採用した昨年の“ニーナ・リント”復刻モデルより大きい。それでも多くの人の腕になじみやすく、クラシックなプロポーションを守りながら、現代的な印象に仕上げられている。

 あえて気になる点を挙げるなら、ケースの厚さだろう。12.45mmという数値は、自動巻きクロノグラフとして決して厚くない。ただし直径が控えめなぶん、実際にはやや厚みが強調されて見える。

クラシックか、モダンか

 〈コンパックス〉が異なる2つの方向性で展開され、幅広い好みに応えているのはうれしいところだ。クラシックを好む人に向けては、ホワイトのダイヤルにブラックのサブダイヤルを組み合わせた、いわゆる“パンダダイヤル”が用意されている。

 これに合わせるのは、幅広の台座を備えたブンドタイプのレザーストラップだ。かつてニーナ・リントは、夫でレーシングドライバーのヨッヘン・リントのレースを計時する際、〈コンパックス〉にブンドストラップを装着して愛用していた。その姿によって、この時計をアイコンへと押し上げた彼女へのオマージュである。

左:クラシックな“パンダダイヤル”を備えた、ヴィンテージのユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉 右:ブンドストラップに装着したユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉を着用するニーナ・リント(Photo by Leonard Burt/Central Press/Getty Images)

クラシックな“パンダダイヤル”を備えた、ステンレススティール製ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉(©Revolution)

 ステンレススティール製の“パンダ”モデルに加え、ブラックのダイヤルにホワイトのサブダイヤルを組み合わせた“逆パンダ”も用意される。ブレスレットは、かつて名を馳せたブレスレットメーカー、ゲイ・フレアーのデザインを着想源とする5連タイプを選択できる。同社が当時を代表する名門だったことを考えれば、ふさわしいオマージュといえるだろう。

 さらに細部へ目を向けると、ミニッツトラックに配された黒い長方形のマーカーが、ダイヤルにさりげない個性を与えている。この意匠はブラックとホワイト、どちらのダイヤルにも採用され、鮮やかなコントラストによってスポーティーな印象を強めている。とりわけホワイトダイヤルでは、針もすべてブラックで統一され、全体をよりシャープで力強い表情に仕上げている。

 ステンレススティールよりも華やかなモデルを求める人には、鮮やかなブルーダイヤルを組み合わせたローズゴールド仕様も用意されている。2つのスティールモデルと同じく、特徴的な黒い長方形のマーカーを配し、ダイヤル各部のゴールドのアクセントが上品な輝きを添えている。

 3モデルはいずれも、ダイヤルと色を合わせたセラミック製ベゼルを採用。レーザーによってタキメータースケールが刻まれている。現在のスポーツクロノグラフでは、すっかり定番となった仕様だ。

ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉コレクション。

 ここまで紹介した3モデルは、〈コンパックス〉が受け継いできた歴史的なデザインを色濃く反映している。しかし、すべてのコレクターが忠実な復刻を求めているわけではない。そこで、より個性的な一本を望む人に向けて用意されたのがカプセル・コレクションだ。

 このコレクションでは、〈コンパックス〉がより遊び心のある表情を見せる。ドライラベンダー、ブラッシュドインディゴ、セージグリーンといった新鮮なカラーを採用し、表面に質感を与えたラッカーダイヤルによって、さらなる奥行きを生み出している。近くで眺めると、色調や質感の繊細な変化が浮かび上がり、豊かで立体的な表情を楽しめる。

ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉カプセル・コレクション。

 カプセル・コレクションを大きく特徴づけるのが、ベゼルのつくりだ。クラシックなモデルがセラミック製ベゼルを採用するのに対し、こちらでは透明なサファイアクリスタルを使用。その下には、ダイヤルと色調を合わせた金属製のリングがのぞく。

 タキメータースケールはサファイアリング自体に印刷されているため、目盛りが表面から浮かび上がっているように見える。

セージグリーンをまとったユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス カプセル〉(©Revolution)

見応えのある3/4ローター式ムーブメント

 ユニバーサル・ジュネーブといえば、長年にわたってマイクロローター式ムーブメントの名門として知られてきた。1950年代にはビューレンと並び、この技術を独自に開発。両社は1958年のバーゼルワールドで、同じプレスリリースを通じてそれぞれの成果を発表している。

 しかし、マイクロローターとクロノグラフの双方で長い歴史を持ちながら、意外にも両者を組み合わせた時計はこれまで存在しなかった。ユニバーサル・ジュネーブは、マイクロローター式ムーブメントを搭載したクロノグラフを製作したことがなかったのである。

 しかしそれも、今回までの話だ。

 同社はまず、3針モデルの〈ポールルーター〉のために、新しい3/4ローターを開発した。これはマイクロローターより大きく、中央ローターよりも機構を覆う面積を抑えたローターだ。そして今回、さらに一歩踏み込み、クロノグラフ専用の3/4ローター式ムーブメントを完成させた。

 キャリバーUG-200は、既存の3針ムーブメントへクロノグラフ機構を追加したものではない。3/4ローターと垂直クラッチを備えた完全一体型のクロノグラフ・ムーブメントであり、ユニバーサル・ジュネーブにとって初めての試みとなる。

ユニバーサル・ジュネーブの自社製キャリバーUG-200。

 完成したムーブメントは、眺める楽しさにも満ちている。コンパクトな回転錘を採用したことで、ほぼどの角度からでもコラムホイールを遮るものなく見ることができる。

 興味深いのは、最大の見どころがクロノグラフ機構そのものではないことだ。機構の多くはブリッジの下に隠されており、むしろ目を引くのは、ブリッジが描き出す独特の造形である。

 複数のパーツで構成されたブリッジは、ヴィンテージの懐中時計や初期の腕時計に見られるフィンガーブリッジを思わせる。現代のムーブメントでは少なくなった、味わい深い意匠だ。さらに、両側からテンプを支えるブリッジも見どころのひとつ。輪郭は美しく整えられ、外角まで丁寧に仕上げられている。

 装飾は、高級な実用時計に期待される水準にある。仕上げは機械加工が中心だが、完成度は非常に高い。ローターの下には緻密なペルラージュが施され、すべてのブリッジとプレートの縁には、ポリッシュ仕上げの面取りが入れられている。

 キャリバーUG-200のパワーリザーブは約3日間。現代の機械式時計では、標準的になりつつある実用的な持続時間である。

いま選ぶにふさわしい一本

 〈コンパックス〉コレクションは、豊かな歴史と現代の時計製造技術という、双方の魅力を巧みに融合している。ユニバーサル・ジュネーブを代表する名作の系譜を受け継ぎながら、ブランド初となる3/4ローター式クロノグラフ・ムーブメントを搭載。さらに、ヴィンテージを意識した定番色にとどまらず、現代的で多彩なカラーも取り揃えている。

ブラッシュドインディゴをまとったユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉カプセル・コレクション(©Revolution)

 定番ブランド以外のスポーツクロノグラフを探しているコレクターにとって、〈コンパックス〉は魅力的な選択肢となるだろう。伝説的なクロノグラフの歴史を受け継ぎながら、現代的なデザインと確かな技術を備え、いま選ぶにふさわしい一本に仕上がっている。

Tech Specs

ユニバーサル・ジュネーブ〈コンパックス〉 ムーブメント 自社製キャリバーUG-200、自動巻き、約72時間パワーリザーブ 機能 時・分・秒表示、クロノグラフ ケース 直径39.5mm、厚さ12.45mm、ステンレススティールまたは18Kローズゴールド、10気圧防水 ストラップ レザーストラップまたはブレスレット ステンレススティール×レザーストラップ:¥ 2,607,000~(予価) ステンレススティール×ブレスレット:¥ 2,948,000~ (予価) 18Kローズゴールド×レザーストラップ:¥ 6,501,000~ (予価)

Brands:Universal Genève

日本でのお問い合わせ先:ユニバーサル・ジュネーブ(House of Brands Japan)contact.jp@universalgeneve.com

Brand:Universal Genève

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