Chopard L.U.C Quattro Revolution Re-Edition 広告バナー

ゼニスと日本の美意識が融合。ナオヤ ヒダ&コーとの限定モデル

News

News

Zenith’s Calibre 135 Gets The Naoya Hida & Co. Treatment

ゼニスと日本の美意識が融合。ナオヤ ヒダ&コーとの限定モデル

天文台クロノメーターコンクールで数々の栄誉に輝いたゼニスの名機、キャリバー135。その伝統を受け継ぐ〈G.F.J.〉を、日本の独立時計ブランド、ナオヤ ヒダ&コーが再解釈した。純銀製文字盤に彫り込まれた数字、青い漆、手作業で磨き上げられたゴールド製の針。飛田直哉の美意識を随所に反映した世界限定10本の特別モデルである。

by Matthew De Jesus. Jun 6,2026

ゼニスとナオヤ ヒダ&コー、夢のコラボ

 ゼニスが新たに始動した「ダブル・サインド・プログラム」。その最初のパートナーに選ばれたのは、日本の独立時計ブランド、ナオヤ ヒダ&コーだった。

 2018年に設立された同ブランドは、20世紀半ばの機械式時計に対する深い造詣を背景に、クラシカルな意匠を現代的に再構築してきた。その特徴は、緻密に計算されたプロポーション、独特のタイポグラフィ、そして細部に至るまで徹底された仕上げにある。

 今回のコラボレーションでは、ゼニスを代表する歴史的ムーブメント、キャリバー135を搭載した〈G.F.J.〉をベースに、飛田直哉が新たなデザインを提案した。

 プラチナケースに収められた純銀製文字盤には、ナオヤ ヒダ&コーならではの彫金技術が用いられている。

 製作本数はわずか10本。ゼニスの時計製作の伝統と、日本の独立時計ブランドが培ってきた美意識が融合した、特別な作品である。

天文台コンクールの黄金期を象徴するキャリバー135

 ゼニスの歴史において、キャリバー135は特別な位置を占めている。天文台クロノメーターコンクールのために開発されたこのムーブメントは、精度を競い合うクロノメトリーの黄金期に、数々の優れた成績を収めたことで知られる。

 なかでも競技会用のキャリバー135-Oは、1950年から1954年にかけてヌーシャテル天文台のコンクールで5年連続1位を獲得。ゼニスが誇る高精度時計製作の歴史を象徴する存在となった。

 2022年、ゼニスは1950年代に製造された10基のキャリバー135-Oを使用した限定モデルを発表した。これらのムーブメントは、独立時計師カリ・ヴティライネンの手によって修復されたもの。長く時計史のなかで語り継がれてきた名機が、現代の腕時計として再び脚光を浴びることになった。

 そして2025年、キャリバー135は本格的な復活を果たす。ゼニスは創業160周年を記念し、創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコのイニシャルを冠した〈G.F.J.〉を発表。そのために、歴史的なキャリバー135を現代的に再設計したのである。

 オリジナルの特徴を受け継ぎながら、現代の腕時計に求められる信頼性や実用性を確保。クラシカルな意匠と高度な仕上げを組み合わせることで、名機の魅力を現代に蘇らせた。

 この〈G.F.J.〉は、2025年のジュネーブ・ウォッチ・グランプリ(GPHG)でクロノメトリー賞を受賞。キャリバー135の歴史に、新たな栄誉を加えることになった。

 さらに2026年のウォッチズ&ワンダーズでは、ブラッドストーンを組み合わせたイエローゴールドモデルや、オニキスを採用したタンタルモデルが登場。〈G.F.J.〉の世界は、着実に広がりを見せている。

▲完成した〈G.F.J. Double Signed with NAOYA HIDA & Co.〉を、自身が描いた文字盤のデザインスケッチと照らし合わせる飛田直哉。

飛田直哉が見出した、キャリバー135との共通点

 ナオヤ ヒダ&コーが追求してきたのは、単なる懐古趣味ではない。飛田が深く敬愛するのは、機械式時計の黄金期に生まれた、機能と造形が調和したデザインである。その思想は、時計のプロポーションや文字盤の構成、数字の形状、針の仕上げなど、あらゆるディテールに反映されている。

 そうした飛田の美意識は、キャリバー135との相性がいい。高精度ムーブメントとしての輝かしい歴史を持つキャリバー135。そして、その伝統を端正なデザインによって表現する〈G.F.J.〉。両者が備えるクラシカルな魅力は、ナオヤ ヒダ&コーが追求する時計製作の方向性と自然に重なり合う。実際、飛田は1990年代にキャリバー135と出合って以来、その魅力に強く惹かれてきたという。

 今回のコラボレーションに際して、飛田はキャリバー135が生まれた時代の雰囲気や精神を、現代的な方法で表現することを目指したと語っている。華美な装飾に頼ることなく、細部の完成度によって奥行きのある美しさを生み出す。その姿勢は、今回の作品にも一貫している。

▲ナオヤ ヒダ&コーの創業者、飛田直哉。1990年代からキャリバー135に魅了されてきたという。

純銀製文字盤に刻まれた日本の職人技

 今回のモデルで、飛田氏の美意識が最も鮮明に表れているのが文字盤だ。素材にはソリッドシルバーを採用。NAOYA HIDA & Co.の〈NH Type 1〉や〈NH Type 2〉に通じる、抑制の効いたデザインに仕上げられている。

 盤面にはZENITHとNAOYA HIDA & Co.のダブルシグネチャーを配置。数字や各種表示は、伝統的なパンタグラフ式の彫刻機を用いて彫り込まれている。

 なかでも特徴的なのが、3つのアラビア数字だ。これらの数字は、彫金師の加納圭介氏がひとつひとつ手作業で仕上げたもの。その後、彫り込まれた部分に青い漆を施すことで、独特の深みと存在感を生み出している。

 一般的なアプライドインデックスとは異なり、文字盤そのものに数字を彫り込むことで、光の当たり方によって繊細に表情を変える立体感が生まれる。しかも、その造形は決して装飾過多ではない。あくまでも端正な文字盤のなかに、職人技による豊かな表情を潜ませている。

▲ソリッドシルバー文字盤に彫り込まれたアラビア数字に、青い漆を施す工程。

▲顕微鏡を使いながら、文字盤の数字を手作業で仕上げる彫金師、加納圭介。

 針にも同様のこだわりが貫かれている。柔らかな丸みを帯びた細身の時針と分針は、無垢のゴールド材を高精度のCNCマシンで削り出したもの。その後、時計師の藤田耕介氏が率いるチームによって、一本一本手作業で磨き上げられる。6時位置のスモールセコンド針にはスティールを使用。熱処理によって深みのあるブルーに仕上げられている。

 青い漆を施した数字とブルースティール製のスモールセコンド針。その色彩の呼応が、文字盤全体に静かな統一感をもたらしている。

日本の素材が彩るプラチナケース

 ケースにはプラチナを採用。直径39mm、厚さ10.5mm、ラグ・トゥ・ラグ45.75mmというプロポーションに仕上げられている。現代のドレスウォッチとして極端に小ぶりなサイズではないものの、クラシカルな雰囲気を保ちながら、文字盤とムーブメントの魅力を十分に引き立てるバランスだ。

 ストラップには、日本の素材と職人技を生かした3種類が用意されている。ひとつ目は、姫路黒桟革を使用したストラップだ。伝統的ななめし技術と漆塗りを組み合わせた希少な革素材で、表面に漆を幾層にも塗り重ね、手作業で磨き上げることで、独特の質感と奥行きのある光沢を生み出している。

 ふたつ目は、京都レザーの職人たちが伝統的な技法で仕上げた国産牛革製ストラップ。

 そして3つ目は、広島県福山市に拠点を置くカイハラが製造した、日本製ノンストレッチデニムを使用したインディゴブルーのストラップだ。

 いずれもプラチナ製のピンバックルを組み合わせ、バックルには〈G.F.J.〉のイニシャルが刻印されている。

 こうした素材の選択は、日本の伝統工芸をことさらに強調するものではない。むしろ、時計の細部に日本の技術や美意識をさりげなく取り入れることで、ゼニスのクラシカルなデザインと自然に調和させている。

▲青い漆を施したアラビア数字とブルースティール製スモールセコンド針を備えるソリッドシルバー文字盤。写真は日本製デニムストラップを装着した状態。

名機の本質を受け継ぐ手巻きキャリバー135

 サファイアクリスタル製ケースバックから姿を見せるのは、現代的に再設計された手巻きキャリバー135だ。毎時18,000振動(2.5Hz)という伝統的な振動数を維持しながら、パワーリザーブは約72時間を確保している。

 特徴的なのは、大型の可変慣性テンプだ。ブレゲ式ヒゲゼンマイを組み合わせたこの調速機構には、シャルル・フレックが考案したダブルアロー形の緩急針を採用。キャリバー135の歴史を象徴する独特の構造が受け継がれている。

 さらに、秒針停止機構を備えるほか、テンプの軸はスプリング式の受石によって保護されている。

 精度は日差±2秒以内に調整され、COSC認定クロノメーターも取得。歴史的な名機の魅力を保ちながら、現代の高精度時計としての性能を実現している。

 ムーブメントの仕上げも見どころだ。ブリッジには幅広のコート・ド・ジュネーブ装飾を施し、エッジには手作業による繊細な面取り加工を採用。さらに、ダークルテニウム仕上げとイエローゴールドカラーの刻印を組み合わせることで、伝統的なムーブメントに現代的な表情を与えている。

▲サファイアクリスタル製ケースバックから鑑賞できる手巻きキャリバー135。幅広のコート・ド・ジュネーブ装飾とダークルテニウム仕上げが特徴だ。

ダブルネームの伝統に、新たな意味を与える

 今回のモデルは、ゼニスが新たに始動した「ダブル・サインド・プログラム」の第1弾という意味でも重要な存在だ。歴史的に、ダブルネームの時計はコレクターの間で特別な位置を占めてきた。時計メーカーと販売店、代理店、あるいは重要なパートナーとの関係を象徴するものであり、その希少性から高く評価されることも少なくない。

 しかし、ゼニスが今回打ち出したプログラムは、従来のダブルネームとは少し異なる。販売店との関係を示すためではなく、独立時計師とのコラボレーションを実現するためのプラットフォームとして、ダブルネームという形式を活用しているのだ。

 その第1弾に〈G.F.J.〉が選ばれたことにも、大きな意味がある。もともと〈G.F.J.〉は、ゼニスの歴史と伝統を現代に伝えるために生まれたコレクションだ。そこに外部の時計師の感性を取り入れることで、キャリバー135とのつながりを保ちながら、新たな表現の可能性を切り開くことができる。

 そして、その最初のパートナーとして選ばれたナオヤ ヒダ&コーは、ゼニスの歴史的なムーブメントに、日本ならではの繊細な美意識を加えることに成功した。

 純銀製文字盤に刻まれた数字、深みのある青い漆、手作業で磨き上げられたゴールド製の針。そして、日本の職人技を生かした3種類のストラップ。

 そのどれもが過度に主張することなく、キャリバー135が持つ本来の魅力を引き立てている。歴史的名機に新たな解釈を加えるという、ゼニスの試み。その可能性を示すにふさわしい、端正なコラボレーションモデルといえるだろう。

▲時計製作用の工具とともに撮影された〈G.F.J. Double Signed with NAOYA HIDA & Co.〉。写真ではブルーの姫路黒桟革ストラップが装着されている。

Tech Specs

ゼニス〈G.F.J. Double Signed with NAOYA HIDA & Co.〉 Ref. 40.1865-2.0135/01.C220 ムーブメント:手巻き、キャリバー135、毎時18,000振動(2.5Hz)、パワーリザーブ約72時間、COSC認定クロノメーター、日差±2秒以内に調整 機能:時・分表示、6時位置にスモールセコンド、秒針停止機構 ケース:プラチナ、直径39mm、厚さ10.5mm、ラグ・トゥ・ラグ45.75mm、サファイアクリスタル製ケースバック、5気圧防水 文字盤:ソリッドシルバー、手彫りのアラビア数字にブルーの漆仕上げ、ゴールド製時分針、ブルースティール製スモールセコンド針 ストラップ:姫路黒桟革、京都製国産牛革、カイハラ製日本製ノンストレッチデニムの3種類が付属。〈G.F.J.〉の刻印入りプラチナ製ピンバックル 限定本数 世界限定10本 ¥11,891,000(予価)

Brands: Zenith

※こちらの商品はすでに完売済です。

▼関連記事

飛田直哉、マーク・チョー、ウェイ・コーが語るNAOYA HIDA & Co.の新作

Brand:Naoya Hida & Co., Zenith

Most Read

Daily
Weekly
Monthly
目次