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GPHG 大予想——カレンダー&アストロノミー部門「暦と星々を手元に」

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GPHG 2026 Predictions: Calendar and Astronomy on Your Wrist

GPHG 大予想——カレンダー&アストロノミー部門「暦と星々を手元に」

暦と天体の運行を、機械式時計でいかに美しく、分かりやすく表現するか——。2026年のカレンダー&アストロノミー部門には、超複雑懐中時計から永久カレンダー、プラネタリウム、独創的なアニュアルカレンダーまで、個性の異なる6本が揃った。

by Revolution Japan. Oct 1, 2026

カレンダー&アストロノミー部門とは?

日付や年次カレンダー、永久カレンダーといった暦に関する機構、あるいはムーンフェイズや均時差など、天体の運行を表現する機構を備えた機械式時計を対象とするカテゴリー。

複雑機構そのものの完成度に加え、膨大な情報をいかに美しく、分かりやすく表示するかも見どころとなる。


Nominee #1——AUDEMARS PIGUET 150 Heritage

オーデマ ピゲ〈“150周年ヘリテージ” 懐中時計 ウルトラコンプリケーション ユニバーサル カレンダー〉

 創業150周年を記念して発表された〈150周年ヘリテージ〉は、30の複雑機構を含む47機能を備えた超複雑懐中時計だ。新開発のキャリバー1150を搭載し、コンパクトな懐中時計として実際に携帯することを前提に、操作機構まで全面的に再設計されている。

 最大の特徴は、ケースバックに収められた「ユニバーサル・カレンダー」。太陽暦、太陰暦、太陰太陽暦の周期をひとつのダイアル上に集約し、年、閏年、月、日付、週、ムーンフェイズ、夏至・冬至、春分・秋分に加え、クリスマス、ラマダン、ディワリ、復活祭、中国の春節など、世界各地の祝祭まで表示する。

 単なるカレンダー表示にとどまらず、天体の運行と人類の文化や暦との関係そのものを機械式時計で表現した一本である。約5億円という、カレンダー&アストロノミー部門では突出した価格である。

Tech Specs

オーデマ ピゲ〈“150周年ヘリテージ” 懐中時計 ウルトラコンプリケーション ユニバーサル カレンダー〉 ケース素材:プラチナ ダイアル:エナメル ケース径:50mm 厚さ:23.4mm ムーブメント:手巻き機械式 パワーリザーブ:約60時間 振動数:毎時21,600振動(3Hz) 機能:時、分、日付、月、年、ムーンフェイズ、フライバック・クロノグラフ、スプリットセコンド・クロノグラフ、永久カレンダー、グランド/プチ・ソヌリ、スーパーソヌリ リファレンス:75150PT.OO.01 発表時期:2026年2月 限定数:12本限定 価格(税込):2,702,500 スイスフラン


 

Nominee #2——BERNERON Quantième Annuel

ベルネロン〈カンティエーム・アニュアル〉

 ベルネロンは、2022年に設立した新進の独立系時計ブランド。第1作〈ミラージュ〉では非対称のケースに合わせてムーブメントそのものまで専用設計した。ヌーシャテルを拠点に少量生産を貫き、近年もっとも注目を集める新世代インディペンデントのひとつである。そのベルネロンの第2コレクションが本作〈カンティエーム・アニュアル〉である。

 特徴的なのは、ふたつのレギュレーターを備えた独創的なダイアルレイアウトだ。時刻表示は上から下へ、カレンダー表示は左から右へと読み取る構成となっている。

 時、曜日、月、AM/PMを示す4つのジャンピング表示窓に加え、レトログラード式の日付表示を装備。キャリバー595は月末になると、これら5つの表示を瞬時に切り替える「5連ジャンプ」を行う。一方で、約5日間=120時間という長大なパワーリザーブも確保している。

Tech Specs

ベルネロン〈カンティエーム・アニュアル〉 ケース素材:プラチナ ストラップ:レザー バックル:ピンバックル ダイアル:18Kゴールド製ベース、ジャパニーズ・ブラックラッカー仕上げ 防水性能:30m ケース径:38mm 厚さ:11mm ムーブメント:手巻き機械式、キャリバー595 パワーリザーブ:約120時間 振動数:毎時21,600振動(3Hz) 機能:時、分、秒、日付、曜日、月、ジャンピングアワー、6時位置にAM/PM表示、レトログラード式日付表示 リファレンス:3838MA-P13-A000 発表時期:2025年9月 価格(税込):151,200 スイスフラン


Nominee #3——BOVET 1822 Récital 31

ボヴェ 1822〈リサイタル 31〉

 ボヴェ〈リサイタル 31〉は、永久カレンダーという伝統的な複雑機構を、現代的な使いやすさとともに再構築した一本だ。直径44mm、厚さ13.3mmのディミエケースに、新開発の自社製ムーブメントを搭載。永久カレンダーにレトログラード式日付表示、高精度の球体ムーンフェイズを組み合わせながら、約5日間のパワーリザーブを確保している。

 この時計の大きな強みは、複雑さを誇示するだけでなく、実際に使うことまで考え抜いている点だ。日付、曜日、月、ムーンフェイズを調整する各コレクターには機能が明記され、複雑時計にありがちな「どこを押せばいいのか分からない」という問題を解消している。

 469個の部品からなるムーブメントには手仕上げと手彫りが施され、新たな「スクエア・スター」モチーフも採用。高度な永久カレンダー、立体的な球体ムーンフェイズ、ボヴェらしい工芸性、そして使いやすさまでをひとつにまとめた。完成度の高さはピカ一だ。

Tech Specs

ボヴェ 1822〈リサイタル 31〉 ケース素材:チタン ストラップ:ラバー バックル:ピンバックル ダイアル:ラッカー仕上げ 防水性能:30m ケース径:44mm 厚さ:13.3mm ムーブメント:手巻き機械式 パワーリザーブ:120時間 振動数:毎時21,600振動(3Hz) 機能:時、分、日付、曜日、月、年、ムーンフェイズ、パワーリザーブ表示、永久カレンダー、レトログラード式日付表示 リファレンス:R31-0006/XX 発表時期:2026年4月 限定数:60本 価格(税込):102,000 CHF


Nominee #4——CHRISTIAAN VAN DER KLAAUW CVDK Venus Annual Calendar

クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ〈CVDK ヴィーナス・アニュアルカレンダー〉

 クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウは、天文表示を専門とするオランダ発の独立系時計ブランド。プラネタリウムやムーンフェイズなど、天体の動きを機械式時計で表現することを得意としてきた。

 〈CVDK ヴィーナス・アニュアルカレンダー〉の最大の特徴は、カレンダーとプラネタリウムをひとつのダイアル上で融合させた点にある。

 4枚のディスクのうち3枚が回転し、太陽を中心に地球と金星が公転し、その地球の周囲を月が巡る様子をリアルタイムで表示。地球は365.2日、金星は224.7日で太陽を一周し、月の位置関係によって新月から満月までの月相も表現する。

 その外周にはアニュアルカレンダーを配置。各月の日数を反映した日付目盛りによって暦を表示し、調整は4年に一度だけで済むという。操作もリューズから行える。

 搭載するのは2024年に登場した自社製キャリバーCKM-01。星形ブリッジやCVDKロゴを象ったスケルトンローターなど、天文時計を専門としてきた同社らしい意匠も見どころだ。天体の実際の運行と暦を同時に腕元で可視化するという、この部門らしい一本である。

Tech Specs

クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ〈CVDK ヴィーナス・アニュアルカレンダー〉 ケース素材:ステンレススティール ストラップ:レザー バックル:フォールディングバックル ダイアル:シルバーカラー、3枚の回転ディスク 防水性能:50m ケース径:38mm 厚さ:11.9mm ムーブメント:自動巻き機械式 パワーリザーブ:約60時間 振動数:毎時21,600振動(3Hz) 機能:時、分、日付、月、ムーンフェイズ リファレンス:CKVN3335発表時期:2026年4月 価格(税込):32,700 CHF


Nominee #5——KRAYON Anyday Rose Gold

クレヨン〈エニィデイ ローズゴールド〉

 クレヨン〈エニィデイ ローズゴールド〉は、1カ月の日付と曜日の流れを腕元でひと目に把握できるという、ユニークな発想から生まれたカレンダーウォッチだ。39mmのローズゴールドケースに、アンスラサイトグレーのサンレイダイアルを組み合わせ、中央にはブランドを象徴する「Y」パターンのギヨシェを施している。

 最大の特徴は、1から31までの日付をダイアル外周に並べ、三日月型インジケーターで現在の日付を表示する独自の“メカニカル・アジェンダ”。その下のディスクでは平日をアンスラサイト、週末をゴールドで色分けし、いつが平日で、いつが週末なのかを瞬時に読み取れる。さらに6時位置の4つのドットによって、翌月最初の4日間まで確認できる。

 378個の部品からなる自社製キャリバーC032を搭載し、日付は毎晩0時に瞬時にジャンプ。すべての調整はリューズから行え、修正が必要なのは年に5回だけだ。一般的なカレンダー機構とは異なり、「今日は何日か」だけではなく、「その日が月のどこに位置し、週末までどう続くのか」まで視覚化したことが、この時計のユニークな点である。

Tech Specs

クレヨン〈エニィデイ ローズゴールド〉 ケース素材:ピンクゴールド ストラップ:レザー バックル:ピンバックル ダイアル:ギヨシェ、サンバースト仕上げ 防水性能:30m ケース径:39mm 厚さ:9.5mm ムーブメント:手巻き機械式、キャリバーC032 パワーリザーブ:約72時間 振動数:毎時21,600振動(3Hz) 機能:時、分、日付、曜日、アジェンダ表示 リファレンス:C032 発表時期:2026年2月 価格(税込):98,000 CHF


Nominee #6——PARMIGIANI FLEURIER Toric Perpetual Calendar 30th Anniversary

パルミジャーニ・フルリエ〈トリック パーペチュアルカレンダー〉

 ブランド創設30周年を記念する「トリック アニバーサリー コレクション」の一本。複雑な永久カレンダーを、極めて端正でシンプルな表情にまとめたことが最大の特徴だ。

 カレンダー情報は2つの同軸サブダイアルに集約され、8時位置に曜日と日付、4時位置に月と閏年を表示。多くの情報を扱いながら、ダイアルの余白と視認性を損なわない構成となっている。

 18Kローズゴールド製ダイアルには、手作業によるハンマード仕上げを施した「ブライト ピオニー」を採用。搭載する手巻きキャリバーPF733は4Hzで駆動し、約60時間のパワーリザーブを備える。ローズゴールド製ブリッジには「クル・ド・パリ」のギヨシェと「フィレ・ソテ」が手作業で施される。

 複雑機構を前面に押し出すのではなく、永久カレンダーを簡潔で美しいデザインの中に溶け込ませた点こそ、この時計の強みだ。

Tech Specs

パルミジャーニ・フルリエ〈トリック パーペチュアルカレンダー〉 ケース素材:ピンクゴールド ストラップ:レザー バックル:ピンバックル ダイアル:ピンクゴールド、手作業によるハンマード仕上げ 防水性能:30m ケース径:40.6mm 厚さ:10.9mm ムーブメント:手巻き機械式、キャリバーPF733 パワーリザーブ:約60時間 振動数:毎時28,800振動(4Hz) 機能:時、分、永久カレンダー リファレンス:PFH952-2010004-300181
発表時期:2026年5月 限定数:30本 価格(税込):113,000 CHF


Revolution Japanの予想

 今年のカレンダー&アストロノミー部門は、単純な複雑さだけでは測れない。オーデマ ピゲは圧倒的な技術量とスケールで別格の存在感を放ち、ボヴェは永久カレンダーを実用性まで含めて高い完成度でまとめた。一方、クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウは、この部門名そのものを最も素直に体現している。

 クレヨンやベルネロンのように、カレンダー表示そのものを新しい方法で見せる時計もあった。

 パルミジャーニ・フルリエは複雑機構を抑制の効いた美しさの中に溶け込ませた。ファッション性まで考えれば、パルミジャーニが一番だと思う。

 最大のポイントは、やはりオーデマ ピゲの扱いだろう。〈150周年ヘリテージ〉が通常の部門賞に残るのか、それとも最高賞アギュイユ・ドールへ回るのか。それによって、このカテゴリーの結果は大きく変わってくる。APが別枠となれば、完成度のボヴェ、部門適合性のCVDKを中心に、かなり面白い勝負になるはずだ。

◎ 本命
オーデマ ピゲ〈“150周年ヘリテージ” 懐中時計 ウルトラコンプリケーション ユニバーサル カレンダー〉

 30の複雑機構を含む47機能という物量も凄まじいが、この部門で重要なのは「ユニバーサル・カレンダー」の存在だろう。太陽暦、太陰暦、太陰太陽暦を横断し、天体の周期と世界各地の祝祭までひとつの機械で結びつけた発想は、従来の永久カレンダーを大きく超えている。

 しかも、単なる技術デモンストレーションではなく、実際に携帯する懐中時計として操作系まで作り直した。カレンダー、天文学、文化、超複雑時計という複数の要素を一作にまとめたスケールでは、今回の6本の中でも頭ひとつ抜けている。

 ただし最大の問題は、この時計がカレンダー&アストロノミー賞以上に、エギーユ・ドール候補に見えることだ。APは2023年にも〈Code 11.59 ウルトラコンプリケーション ユニヴェルセル RD#4〉で最高賞を獲得している。5億円超という価格を鑑みても、この時計は別枠ではないかと思えてくる。

○ 対抗

ボヴェ 1822〈リサイタル 31〉

 永久カレンダー+レトログラード日付+球体ムーンフェイズという情報量を、コレクターの機能を明記した「迷わない操作性」でまとめ、パワーリザーブも約5日間確保。派手さより完成度と実用性を両立させた王道の永久カレンダーで、審査員(アカデミー票1/3+ジュリー票2/3)双方から得点を稼ぎやすいタイプ。Bovet 1822は2018年に〈リサイタル22〉で最高賞を受賞しており、GPHGとの相性の良さも抜群。

 まさに「横綱相撲」といった存在だ。APがアギュイユ・ドールに回るようなら、最も有力になるのはこちらではないか。

▲穴
クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ〈CVDK ヴィーナス・アニュアルカレンダー〉

 この部門の名前を最も体現しているのは、この時計かもしれない。太陽の周囲を地球と金星が公転し、さらに月が地球の周囲を巡る。その実際の周期をダイアル上で機械的に再現しながら、外周にはアニュアルカレンダーを組み合わせる。「カレンダー」と「アストロノミー」の両方をこれほど明快に表現する時計は、今回ほかにない。

 同ブランドは2021年にも〈CVDK プラネタリウム・アイセ・アイシンガ〉で、この部門を受賞している。天文時計のスペシャリストとしての説得力は十分だ。

※本稿の予想はRevolution Japan編集部による独自の見解であり、GPHGの審査結果とは一切関係ありません。

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《まとめ》Revolution Japanが送る——GPHG「本命・対抗・穴」大予想!

Brand:Audemars Piguet, Berneron, Bovet, CHRISTIAAN VAN DER KLAAUW, Krayon, Parmigiani Fleurier

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